日新火災は、中堅の自動車保険会社です。きめ細かな対応に定評があり、顧客からの信頼が厚い保険会社としても有名です。
事故対応においては、初期対応・保険金支払いのスピードの早さが高く評価されています。
今回は、日新火災が提供する自動車保険の事故対応について取り上げながら、ロードサービスの概要、日新火災の事故対応力など詳しく分析していきます。
日新火災は「東京海上日動」「イーデザイン損保」と同じ、東京海上ホールディングスのグループ会社です。
ニーズに合わせて自由に補償設計ができる、自動車保険「YOU-SIDE(ユーサイド)」を提供しています。
サービス内容は、ダイレクト型自動車保険と比較すると劣りますが、保険料が多少高くなっても安心できる自動車保険に加入したい方に最適です。
また、日新火災は「顧客対応」「保険金支払いスピード」「初期対応スピード」の3つが特に高く評価されている保険会社でもあります。
この3つの評価が高い理由は、代理店手数料を決める仕組みが、他の代理店型保険会社と大きく異なる点にあるようです。
通常、代理店手数料は「契約数の多さ」「損害件数の少なさ」によって決まります。
しかし、日新火災の場合、「契約者に対して提供したサービス、サポートの質」によって代理店手数料が決まるのです。
その取り組みが功を奏し、2016年のオリコンランキングでは「事故対応1位・顧客対応2位」を獲得しています。ただし、2017年度になって状況が変化しつつあるようです。
「J.Dパワー」「オリコン日本CS顧客満足度調査」「価格.com満足度ランキング」が発表した2017年度のランキングによると、事故対応や顧客対応のランクを大きく落としており、日新火災の強みが十分に発揮されていない様子が伺えました。
元々は高く評価されている保険会社だけに、今後の改善が期待されます。
日新火災が提供する、自動車保険の事故対応の注目ポイントは3つあります。
日新火災では、全国に約100箇所ある損害サービス拠点にて、専任スタッフが対応をしています。専任担当者が、事故の解決や保険金の支払いまで一貫サポートしているため安心です。
人身事故と物損事故が同時に発生した場合は、それぞれの専任担当者が連携を図りながら対応してくれるようです。
また、事故受付サービス「サービス24」は、24時間365日受付しているため、夜間や休日の事故でも対応してもらえます。電話、FAXから事故の報告が可能です。
日新火災の場合、初期対応は「安心初期対応センター」で行っています。平日の夜間や休日の初期対応も、その日のうちに要請することが可能です。多くのダイレクト型自動車保険のように、翌営業日まで待つ必要はありません。
ただし、19時30分以降に受けつけた事故の場合は、要請した場合に限り初期対応を行うことになっています。
事故の状況によっては、相手方の通院に掛る交通費、休業損害等の賠償金を、示談成立前に内払いとして支払うことも可能です。
自動車保険加入時に、ロードサービス「ドライビングサポート」が自動付帯されます。24時間365日利用が可能です。
スマホアプリを使って、ロードサービスの出動を要請することもできるため大変便利です。主なサービスは以下の通りとなります。
日新火災の事故対応の特徴は、以下のとおりです。
上記の中から2つピックアップし、詳しく見ていくことにしましょう。
日新火災では、「案内サービス」として以下のサービスを提供しています。
無料で案内してもらえるだけで、必要となる費用は自己負担です。事故・故障現場から移動する際に掛る交通費、宿泊費をサポートして貰いたい場合は、「事故時宿泊・移動費用補償特約」を付帯してください。
自動車事故で契約車両が走行不能となった場合、または搭乗中の方が死亡・入院した場合の宿泊費、帰宅・移動費用が補償されます。
支払い限度額は、1事故被保険者1名あたり宿泊費1万円まで、帰宅・移動費は2万円までです。
事故の受付から解決までの間に、日新火災の損害サービス担当者から電話連絡をもらうことができるサービスです。4つのコール内容は、以下の通りとなります。
事故解決までの流れを案内してもらうことができます。
相手方と打ち合わせした内容を報告してもらうことができます。
事故、損害の調査、相手方との交渉の進捗状況を報告してもらうことができます。
調査終了もしくは示談成立を報告してもらうことができます。
日新火災のロードサービスの内容を、以下にまとめました。なお、日新火災のロードサービスの料金は原則無料です。一部有料となることがあるため、事前に確認しておきましょう。
上記の中から3つピックアップし、詳しく解説していきます。
他社のロードサービスの場合、レッカーの距離制限があるのは「搬送先を自分で指定した場合のみ」となっています。
保険会社が指定する、修理工場までのレッカー代は無料です。そのため、自分で搬送先を指定しない場合は、費用が掛ることはありません。
一方、日新火災のロードサービスの場合、「レッカー移動100kmまで無料」となっています。
日新火災指定の修理工場までレッカーする場合、もしくは自ら搬送先を指定した場合、レッカー距離が100kmを越えると費用が掛るのです。
とはいえ、実際のところ100kmを越えることはほぼないため、それほど気にする必要はないといえます。
JAF会員の方は、優遇サービスを受けることができます。詳細は、以下の表のとおりです。
主なサービス内容 | 保険付帯サービスのみ | JAF+保険付帯サービス |
---|---|---|
けん引・搬送 | 100kmまで無料 |
100kmまで無料※1 |
バッテリー上がり | △回数制限あり※2 |
○回数制限なし |
燃料切れ (ガソリン・軽油) |
△回数・場所制限あり※2 ※3 |
○回数・場所制限なし |
燃料切れ時の 燃料代無料サービス※4 |
利用回数規定に準ずる |
保険付帯サービスの 利用回数規定に準ずる |
キーの閉じ込み | ○対象 |
○対象 |
パンク時の スペアタイヤ交換 |
○対象 |
○対象 |
パンク応急修理 | ×対象外 |
○対象 |
タイヤチェーンの着脱 | ×対象外 |
○対象 |
雪道・ぬかるみ等(スタック) からの引き上げ |
○対象※5 |
○対象 |
自然災害に起因した 事故・故障 |
△一部対象 (地震・噴火・津波は対象外) |
○対象 |
参照:JAF公式WEBサイト(平成27年10月現在)
※1 :JAFの会員無料範囲は対象外
※2 :契約期間中2回まで無料対応。3回目以降は有料となる
※3 :高速・有料道路上に限定される
※4 :1回につき最大10!まで対応
※5 :道路上もしくは駐車場が対象となる
日進火災のロードサービスは、それほど充実しているわけではありません。そのため、JAF会員になっておいた方が、いざというときに安心できそうです。
優待サービスで内容が追加されるのは、バッテリー上がり、燃料切れ、パンクタイヤ応急修理、タイヤチェーンの着脱、自然災害に起因した事故・故障の5項目となっています。
日新火災では、ロードサービス利用時に活用することができるスマホアプリ「ドライビングサポート24」を提供しています。
通常は電話連絡をして出動を要請する必要がありますが、スマホアプリがあれば簡単操作で出動要請が可能です。
サービスの詳細は、以下の通りとなります。
事故や故障などのトラブルが発生した場所を、アプリ上から設定することができます。
トラブル内容を選択すると、アプリからそのままロードサービスを依頼することができます。
状況によって、担当者から確認の連絡が入ることはありますが、わざわざ電話で依頼する必要がないため便利です。
レスキュー業者が現場に到着するまでに掛る予定時刻など、進捗状況をアプリ上から確認できます。
「J.Dパワーアジア・パシフィック・ジャパン」「オリコン日本CS顧客満足度調査」「価格.com」が実施した、2017年事故対応ランキングの結果を以下にまとめました。
日新火災の事故対応について、詳しく分析していくことにしましょう。
J.Dパワーアジア・パシフィック・ジャパン 2017年 |
---|
・顧客満足度「代理店部門」:3位 ・新規加入者「代理店部門」:4位 |
顧客満足度調査やコンサルティングを行う「J.Dパワーアジア・パシフィック・ジャパン」によると、2017年の日新火災のランキング結果は上記のとおりとなりました。顧客満足度の部門で3位、新規加入者の部門で4位を獲得しています。
事故対応部門でランクインしていない点が気になりますが、自動車保険商品としては質が高いといえそうです。
オリコン日本CS顧客満足度調査 2017年 |
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・総合:10位 ・事故対応:9位 ・調査・認定結果:4位 ・受領・支払いスピード:8位 ・サポートサービス:9位 |
オリコンのランキングの場合、調査・認定結果の部門で4位を獲得していますが、その他の部門では8位から10位にランクインしています。
また、J.Dパワーのランキングと同様、事故対応の評価が高くありません。
代理店型の総合ランキングでは、AIU保険、富士火災に次いで3位にランクインしていますが、事故対応力で保険会社を選択する場合は、他社と十分に比較する必要がありそうです。
価格.com満足度ランキング 2017年 |
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顧客対応:7位 事故対応:7位 |
価格.comの場合、ランクインしていたのは顧客対応と事故対応の2部門のみでした。それぞれ7位を獲得しています。
2016年度は事故対応1位、顧客対応は2位だったことから、ここ1年で急激に評価が下がったことが分かります。
原因は定かではありませんが、元々事故対応力や顧客対応が高く評価されているだけに、大変残念な結果だといえそうです。今後の巻き返しに期待したいといえます。
私は年間で57,230円の保険料を支払っていましたが、保険スクエアbang!という一括見積もりサイトを利用して、保険料を20,630円まで安くすることに成功しました。
保険スクエアbang!は、見積もり結果がブラウザ上に表示されるので、すぐに保険料を知りたい方にはかなり便利なサービスだと思います。
ちなみに、難しいことは一切していません。3分くらいで出来てしまいました。見積もりサービスと聞くと、資料が大量に送られてくるんじゃないの?電話などの勧誘やセールスがくるんじゃないの?と思われるかもしれませんが、そんなことは一切ありませんでした。