ゴールド免許割引は、名称のとおりゴールド免許を保有している方に適用される割引サービスです。利用することで、どのくらい保険料は安くなるのでしょうか。
今回はゴールド免許割引の概要について取り上げながら、適用条件と補償範囲、各保険会社の割引率一覧、実際の保険料の違い等、詳しく解説していきます。
ゴールド免許割引とは、ゴールド免許を取得している方の保険料が安くなる割引です。自動車保険に加入する際にゴールド免許だった場合、おおよそ10%ほど保険料が割引されます。
ただし、すべての保険会社が、ゴールド免許割引を採用しているわけではありません。ゴールド免許割引としてサービスを提供しているケースと、割引サービスは提供していないものの、ゴールド免許保有者の保険料を安くしているケースに分かれます。
そもそも自動車保険の保険料は、免許証の色だけではなく、年齢や運転者の範囲、走行距離、事故歴などによって変動するものです。特に近年の自動車保険は、リスク細分型が主流となってきたため、事故リスクの有無によって保険料は大きく変わります。
つまり、ゴールド免許割引を採用していない保険会社だったとしても、ゴールド免許を取得している方は保険料が安くなる傾向にあるのです。
ゴールド免許割引の有無で保険会社を選択するのではなく、最終的な保険料で比較することがポイントとなります。
参考までに、ゴールド免許を取得する条件について触れておきましょう。ゴールド免許の取得条件は、『5年間無事故・無違反であること』です。道路交通法第92条の2及び同法施行令第33条の7によって規定されています。
5年間とは、正確にいうと5年から41日引いた日数の間とされており、この期間内に無事故・無違反だった方はゴールド免許を取得することができるのです。
ゴールド免許割引の適用条件と、補償範囲について詳しく解説していきます。まずは以下の表をご覧ください。
保険会社名 | 適用条件 |
---|---|
ソニー損保 | 保険始期日時点の記名被保険者の運転免許証の色がゴールドの場合 |
SBI損保 | 保険始期日時点における記名被保険者の運転免許証の色がゴールドの場合 |
イーデザイン損保 | ゴールド免許割引は扱っていない。 ただし、免許証の色で保険料は異なる。 |
チューリッヒ保険 | 保険契約締結時点の記名被保険者の運転免許証の色がゴールドの場合 |
アクサダイレクト | ゴールド免許割引は扱っていない。 ただし、免許証の色で保険料は異なる。 |
三井住友海上 | 始期日時点で有効な記名被保険者の運転免許証の色がゴールドの場合 |
損保ジャパン日本興亜 | 記名被保険者が保険の開始日時点でゴールド免許を持っている場合 |
朝日火災海上 | ASAPの契約で記名被保険者の保険始期日時点で有効な免許証の色がゴールドの場合 |
あいおいニッセイ同和 | ゴールド免許割引は扱っていない。 ただし、免許証の色で保険料は異なる。 |
日新火災海上保険 | 保険始期日時点で記名被保険者が有効なゴールド免許の場合 |
上記の表から分かるとおり、イーデザイン損保、アクサダイレクト、あいおいニッセイ同和では、ゴールド免許割引を扱っていません。
ただし、免許証の色で保険料が変わるため、契約時に必ず申告する必要があります。
それから、ゴールド免許割引の適用条件ですが、保険会社による違いはありません。『保険始期日時点で記名被保険者がゴールド免許を持っている場合』とされています。保険始期日とは補償が開始される日のことであり、契約日とは意味合いが異なるものです。
記名被保険者とは、主に運転をする方のことを指しています。つまり、契約をする際にゴールド免許を保有していれば、割引を受けることができるのです。なお、適用範囲は記名被保険者のみとなります。
注意したいのは、年齢条件によって割引率が変動したり、記名被保険者の年齢によって割引されないケースがあることです。事前に保険会社へ確認しておきましょう。
ゴールド免許割引の適用条件と適用範囲は上記の通りですが、抑えておきたい例外があります。要点をまとめましたので、参考にしてください。
保険期間中にゴールド免許ではなくなった場合ですが、満期まで保険料は変わりません。ただし、自動車保険を更新するタイミングで、ゴールド免許割引は利用できなくなります。
保険期間中にゴールド免許になった場合、割引が適用されることはありません。自動車保険を更新する際に申告をすると、ゴールド免許割引が適用されます。
ただし、保険期間中にゴールド免許を保有している記名被保険者へ変更する場合は別です。保険会社によって、保険期間中であっても記名被保険者の変更に伴うゴールド免許割引の利用であれば、割引されることがあります。
一般的に、以下2つのケースのいずれかに該当する場合、ゴールド免許割引が適用されます。
この項では、ゴールド免許割引の割引率について、詳しくみていくことにします。まずは、以下の表をご覧ください。
保険会社名 | 割引率 |
---|---|
ソニー損保 | 10% |
SBI損保 | 最大約20% |
三井住友海上 | 10% |
日本興亜損害保険 | 12% |
朝日火災海上 | 運転者年齢条件によって異なる 21・26・35才以上補償:10% 年齢を問わず補償:12% |
日新火災海上保険 | 10% |
セコム損保 | 最大約15% |
公式WEBサイト上で案内をしていたのは、上記の保険会社のみでした。割引率が最も高いのは、SBI損保の20%です。各社の割引率を平均すると、10%程度となることが分かります。
朝日火災海上のように、運転者の年齢条件ごとで割引率が変動するケースもあるため、契約時に確認するようにしましょう。
なお、セゾン自動車、チューリッヒ保険、共栄火災等、ゴールド免許割引を扱っているものの、割引率を公開していないことがあります。
また先述したとおり、イーデザイン損保、アクサダイレクト、あいおいニッセイ同和等、ゴールド免許割引は扱っていないものの、ゴールド免許を所有していると保険料が安くなるケースは少なくありません。
詳細について確認したい場合は直接問い合わせるか、公式WEBサイト上にある見積もりツールを利用しましょう。免許証の色の違いによる保険料の差額を確認することが可能です。
同じ見積条件で、ゴールド免許・ブルー免許・グリーン免許の保険料を比較してみることにしましょう。まずは以下の表をご覧ください。
保険会社名 | 年間保険料 |
---|---|
SBI損保 | 18,790円 |
チューリッヒ | 16,980円 |
ソニー損保 | 25,040円 |
アクサダイレクト | 22,200円 |
セゾン自動車火災 | 26,010円 |
三井ダイレクト | 22,200円 |
イーデザイン損保 | 24,340円 |
ゴールド免許の場合、7社の保険料は上図の通りとなりました。最も安かったのはチューリッヒの16,980円。逆に高かったのは、セゾン自動車火災の26,010円です。平均保険料は、22,222円となりました。
保険会社名 | 年間保険料 |
---|---|
SBI損保 | 23,570円 |
チューリッヒ | 21,810円 |
ソニー損保 | 27,980円 |
アクサダイレクト | 25,930円 |
セゾン自動車火災 | 28,390円 |
三井ダイレクト | 25,470円 |
イーデザイン損保 | 28,320円 |
続いてブルー免許の場合ですが、最も安かったのはチューリッヒの21,810円です。逆に高かったのは、セゾン自動車火災の28,390円でした。
ただし、イーデザイン損保と70円しか差はありません。平均保険料は、25,924円です。
保険会社名 | 年間保険料 |
---|---|
チューリッヒ | 31,500円 |
ソニー損保 | 27,980円 |
アクサダイレクト | 32,190円 |
三井ダイレクト | 25,470円 |
セゾン自動車火災 | 28,390円 |
グリーン免許の場合、最も安かったのは三井ダイレクトの25,470円です。逆に高かったのは、アクサダイレクトの32,190円でした。平均保険料は、29,106円です。
上記3つのポイントを、順番に見ていくことにしましょう。まず①ですが、ゴールド、ブルー、グリーンそれぞれの平均保険料を比較した場合、3,000円ほど違いがあることが分かります。
つまり、ゴールドとブルーの平均保険料の差が3,000円前後。ブルーとグリーンの平均保険料の差が3,000円ほど違うということです。
続いて②ですが、免許証の色の違いによる保険料の差よりも、保険会社の違いによる保険料の差の方が大きいことがあります。
事例を用いながら、詳しく解説していくことにしましょう。分かりやすくするために、要点を以下にまとめました。
ゴールド免許・ブルー免許の保険料で最も安かったのはチューリッヒでした。保険料の差は、4,830円です。一方、最も保険料が高かったのはセゾン自動車火災であり、保険料の差は2,380円となっています。
チューリッヒ16,980円(ゴールドで一番安い)・ チューリッヒ21,810円(ブルーで一番安い)⇒4,830円の違い
セゾン26,010円(ゴールドで一番高い)・セゾン28,390円(ブルーで一番高い)⇒2,380円の違い
次に、保険会社ごとの保険料の差をみていくことにします。
ゴールド免許の保険料の中で最も安かったのはチューリッヒです。一方、最も高かったのはセゾン自動車火災でした。両社の保険料の差は9,030円です。
次に、ブルー免許の保険料ですが、最も安かったのはチューリッヒ、最も高かったのはセゾン自動車火災となります。保険料の際は6,580円です。
チューリッヒ16,980円(ゴールドで最も安い) ・ セゾン26,010円(ゴールドで最も高い)⇒9,030円の違い
チューリッヒ21,810円(ブルーで最も安い)・セゾン28,390円(ブルーで最も高い)⇒6,580円の違い
以上の事例からも分かる通り、免許証の色の違いによる保険料の差よりも、保険会社ごとの保険料の差の方が大きいことがあるのです。
そのため、免許証の色の違いだけで保険料が安くなるとは判断せず、保険会社ごとの保険料の違いにも注目した方が良いといえます。
最後の③についてですが、たとえばグリーン免許の三井ダイレクトの保険料と、ゴールド免許のセゾン自動車火災の保険料をご覧ください。
三井ダイレクトは25,470円。セゾン自動車火災は26,010円です。このように、グリーン免許であっても、他社のゴールド免許の保険料よりも安くなることがあります。
このように、ゴールド免許割引を利用することで、保険料が安くなることは事実ですが、保険会社ごとの保険料の違いを比較することが非常に重要です。
一括見積もりサイトなどを有効活用しながら、条件に合った保険会社を利用するようにしましょう。
私は年間で57,230円の保険料を支払っていましたが、保険スクエアbang!という一括見積もりサイトを利用して、保険料を20,630円まで安くすることに成功しました。
保険スクエアbang!は、見積もり結果がブラウザ上に表示されるので、すぐに保険料を知りたい方にはかなり便利なサービスだと思います。
ちなみに、難しいことは一切していません。5分くらいで出来てしまいました。見積もりサービスと聞くと、資料が大量に送られてくるんじゃないの?電話などの勧誘やセールスがくるんじゃないの?と思われるかもしれませんが、そんなことは一切ありませんでした。