日新火災は、地域密着型の中堅損害保会社です。代理店との連携を重視し、きめ細かな顧客対応に定評があります。
ただし、近年は評判を落としている様子が伺えることから、加入時は契約する代理店、担当者を慎重に選ぶ必要がありそうです。
そこで今回は、日新火災の自動車保険の口コミ・評判について徹底リサーチしながら、日新火災の自動車保険の特徴、注目ポイント、保険料の相場など、実際の顧客満足度を評価していくことにします。
日新火災は、東京海上ホールディングスのグループの一員です。東京海上日動やイーデザイン損保は、同グループとなっています。
1908年に創業した損害保険会社ですので、歴史は非常に古いものの、派手な宣伝・広告を行っていないため、知名度はあまり高くはありません。
しかし、地域密着型の損害保険として営業活動を続けてきたこともあり、代理店との連携がしっかりと取れている印象を受けます。
一番の特徴は、他の代理店型自動車保険とは異なる「代理店手数料形態」を導入している点にあります。
一般的に、代理店手数料は契約数や損害数などで決まりますが、日新火災の場合は「顧客に対するサービスやサポート」に対する評価で決まるようです。つまり、顧客第一主義の自動車保険を扱っているといえます。
ただし、口コミやランキングを見る限りでは、その強みが発揮されていない様子が散見されるため、今後の改善を期待したいところです。
また、取扱っている自動車保険の主力商品は「YOU-SIDE(ユーサイド)」となっており、要望に合わせた保険設計が可能です。細かな補償設計までアドバイスがもらえるようですので、初めて自動車保険に加入する方は安心できるといえます。
ダイレクト型の自動車保険の保険料よりもやや割高ですが、代理店型の自動車保険業界の中では良心的な保険料です。
日新火災の注目ポイントは、以下の3つです。
日新火災では、全国100拠点の損害サービスネットワークで、迅速な事故対応を心掛けています。専任担当者が一貫したサポートを行っているため、初期対応から示談交渉、保険金の支払いまですべてお任せすることが可能です。
また、夜間や休日も初期対応を実施していることから、翌営業日まで対応を待つ必要はありません。代理店と連携を図り、スムーズな事故解決を図ることをモットーとしています。
日新火災では、充実のロードサービスを提供していますが、利用時は専用のスマホアプリを利用して出動依頼を行うことができます。アプリの特徴は以下の通りです。
ロードサービス専用のアプリとなるため、事故の報告は別途行う必要はありますが、事故だけに限らず故障時も利用できることから、利便性が高いといえそうです。
モバイルサービスを利用することで、事故の際に必要となる連絡先の確認、事故現場での対応方法などの案内を受けることができます。先ほどのスマホアプリとは異なり、事故対応に特化したサービスです。詳細は以下の通りとなります。
ドライブングサポート24とは、ロードサービスのことを指します。スマホアプリを使って出動を要請することもできるため、シチュエーションに合わせて使い分けることになりそうです。
ネット上で公開されていた、日新火災の自動車保険の良い口コミ・悪い口コミを以下にまとめました。
日新火災の口コミの傾向ですが、2015年あたりは全体的に非常に高く評価されていました。しかし、2017年現在は評判を落としています。原因は、代理店や担当者の応対品質に大きな差があることが関係しているようです。
良い口コミとしては、「代理店型の割には保険料が安い」「夜間帯や休日でも素早く対応して貰えた」「示談交渉力が高いと感じた」などが目立ちましたが、このような口コミは長年に亘って日新火災に加入している方からの口コミであるようです。
また、良い口コミを寄せている方の代理店や担当者に対する評価は高く、その場合の補償品質や応対品質は安定している様子が伺えました。
ただし、これは日新火災の自動車保険に加入した際、契約をした代理店や担当者が良かったというひと言に尽きそうです。
一方、悪い口コミによると、代理店や担当者との相性が悪く乗り換えを検討するといった声が目立ちました。代表的な口コミとしては「保険金の支払いに時間が掛る」「事故の相手方からの評判が悪い」「事故の時にいい加減な対応だった」等の声が多く寄せられています。
特に注目したいのは、事故の相手方からの評判の悪さです。事故対応が遅いという口コミは、日新火災に加入している契約者の口コミではなく、事故の相手方の口コミの方が目立ちました。
日新火災の場合、ソニー損保やイーデザイン損保などが注目を集めるようになる前は、事故対応や顧客対応に関して高く評価されていた経緯があります。
他社の補償品質や応対品質、事故対応力が格段にアップしているため、そのことがより日新火災の評判を落とすことになった可能性はありそうです。
また、他社の自動車保険の品質が飛躍的に向上しただけであって、日新火災の補償品質や応対品質はそこまで低下していない可能性も考えられます。そうはいっても、好ましい口コミはそれほど多くありませんでした。
以上のことから、日新火災の自動車保険の現状としては、代理店や担当者次第といった側面があり、加入を検討する場合は、代理店、担当者を見極めた上で契約をした方が良いかもしれません。
同じ見積もり条件で14社の自動車保険料を算出し、独自でランキングを作成しました。日新火災の保険料は、他社と比較するとどのくらい安いのでしょうか。まずは以下の表をご覧ください。
試算条件 | ||
---|---|---|
被保険者の設定 | 年齢 |
41歳 |
ノンフリート等級 |
11等級 |
|
運転者年齢条件 |
35歳以上補償 |
|
車 |
トヨタ ノア 初度登録年月 平成17年12月 |
|
免許の色 |
ブルー |
|
使用目的 |
日常生活・レジャー |
|
年間走行距離 |
3,000km~5,000km |
|
基本補償設定 | 対人賠償 |
無制限 |
対物賠償 |
無制限 |
|
人身傷害 |
3,000万円 |
|
搭乗者傷害 |
0円 |
|
車両保険 |
なし |
|
特約 | 家族限定特約 |
上記の見積もり条件で14社の保険料を算出した結果、以下のとおりとなりました。ランキング形式で表にまとめています。
順位 | 保険会社名 | 年間自動車保険料 |
---|---|---|
1 | SBI損保 |
23,570円 |
2 | 三井ダイレクト損保 |
25,470円 |
3 | アクサダイレクト |
25,930円 |
4 | チューリッヒ |
26,365円 |
5 | ソニー損保 |
27,980円 |
6 | イーデザイン損保 |
28,320円 |
7 | セゾン自動車火災保険(おとなの自動車保険) |
28,390円 |
8 | セコム損保 |
33,040円 |
9 | そんぽ24 |
34,370円 |
10 | 朝日火災 |
39,870円 |
11 | 損保ジャパン日本興亜 |
43,240円 |
12 | 三井住友海上 |
45,570円 |
13 | あいおいニッセイ同和 |
45,830円 |
14 | 東京海上日動 |
48,300円 |
日新火災の場合、公式WEBサイト上で見積もりツールを提供していません。そのため、今回のランキングからは除外しています。それでは参考にならないため、価格コムが実施したアンケート調査を用いて、日新火災の保険料について詳しくみていくことにしましょう。
アンケートを実施した期間は、2016年11月16日~11月28日です。まず、保険選びで重視したポイントですが、保険料は第3位でした。47.1%の方が「保険料を重視した」と回答しています。また、保険料の価格帯に関するアンケート結果は以下の通りです。
2万円未満:17.8%
2~3円台:28.4%
4~5万円台:21.3%
6~7万円台:14.7%
8~9万円台:6.7%
10万円以上:4.9%
上記のとおり、2~3万円台がもっとも多いことが分かります。つまり、代理店型の自動車保険業界の中でたとえると、朝日火災よりと同じくらいか、やや安くなる可能性がありそうです。
口コミの中でも、保険料はやや安いといった声が目立つため、ダイレクト型の自動車保険よりも割高となるものの、他の代理店型自動車保険よりも経済的な負担は少ないといえます。
2016年度・2017年度に発表された、日新火災のランキング結果をご紹介します。まずは、以下の表をご覧ください。
ランキングの種類 | 順位 |
---|---|
J.D.パワー「2016年 日本自動車保険事故対応満足度調査」 | 12位 |
価格コム「自動車保険 満足度ランキング(2017年)」 | 7位 |
オリコン「事故対応 満足度ランキング」 | 9位 |
楽天「総合満足度ランキング」 | 6位圏外 |
goo「事故対応で選ぶ!自動車保険の顧客満足度ランキング」 | 2位 |
保険スクエアbang「総合満足度ランキング」 | 5位圏外 |
各ランキングサイトによって、順位は大きく異なることが分かります。gooの場合、日新火災の自動車保険は2位と高評価ですが、その他のランキング各社はそれほど高く評価していません。
gooの評価が高かった理由は、事故対応にあるようです。顧客満足度は7位だったものの、「保険金支払」の部門で業界トップだったため、総合で2位を獲得したという背景があります。
ただし、事故対応の迅速さなどは、評価されているような形跡は見当たりませんでした。つまり、gooの事故対応の評価に関しては、ランキング順位を鵜呑みにすることはできないということです。
また、「J.Dパワー」「オリコン」のランキングをご覧いただくと分かる通り、事故対応はそれほど高く評価されていません。参考までに、「J.Dパワー」「オリコン」の過去のランキングをリサーチしてみました。
まず「J.Dパワー」ですが、2017年は12位圏外、2015年は2位、2014年は8位を獲得しています。一方、「オリコン」は2016年が9位、2015年は7位、2014年は10位圏外です。
2015年に順位がアップしているものの、そこから大きく評判を落としていることが分かります。そのため、gooの2位のランキングは参考程度に留めておき、2017年現在の事故対応力はそれほど高くはないと考えていた方が無難です。
事故対応力の低下だけが、総合ランキングの順位を落としている理由ではないものの、全体的な評価はあまり良くないといえます。
ただし先にも触れたとおり、日新火災は代理店と担当者次第といった側面があります。しっかりとサポートして貰えそうな代理店、担当者を経由して契約するのであれば、加入を検討しても良いかもしれません。
私は年間で57,230円の保険料を支払っていましたが、保険スクエアbang!という一括見積もりサイトを利用して、保険料を20,630円まで安くすることに成功しました。
保険スクエアbang!は、見積もり結果がブラウザ上に表示されるので、すぐに保険料を知りたい方にはかなり便利なサービスだと思います。
ちなみに、難しいことは一切していません。5分くらいで出来てしまいました。見積もりサービスと聞くと、資料が大量に送られてくるんじゃないの?電話などの勧誘やセールスがくるんじゃないの?と思われるかもしれませんが、そんなことは一切ありませんでした。