チューリッヒは、スイスのチューリッヒ市に本拠地を置く外資系の保険会社です。2016年頃から事故対応力が格段にアップし、トップクラスの評価を得るようになりました。
人身事故、物損事故ごとにスペシャリストを配置し、正確で迅速な事故対応を行うなど、他社にはない試みが見られますが、実際のチューリッヒの事故対応力はどのくらい高いのでしょうか。
事故対応の特徴や注目ポイントなど、詳しく見ていくことにしましょう。
チューリッヒは、ロードサービスの質の高さ、保険料の安さが評価されている保険会社です。
ダイレクト型自動車保険の先駆けともいわれており、2000年頃は顧客満足度の高い保険会社として注目を集めていました。
2010年以降、ソニー損保、イーデザイン損保、セゾン自動車火災などの保険会社がカスタマーサービスに注力し始めたことをきっかけに、一時低迷を続けましたが、顧客満足度の向上、事故対応力の強化、保険金支払いまでの期間短縮などに取り組み信頼を回復。
2017年に実施された、国際的なCS評価機関「J.Dパワーアジア・パシフィック・ジャパン」の事故対応満足度調査(2017年)では、堂々の1位を獲得しカムバックを果たしています。
ダイレクト型自動車保険の場合、代理店型の自動車保険よりも事故対応力が低いと言われがちですが、現在のチューリッヒであれば、安心してお任せすることができそうです。
チューリッヒの事故対応で、押さえておきたいポイントは以下の3つです。
国際的なCS(顧客満足度)調査機関「J.Dパワーアジア・パシフィック・ジャパン」が発表した2017年度の事故対応満足度調査で、チューリッヒは総合第1位を獲得しています。
また、ダイレクト部門でも堂々の1位を獲得していることから、事故解決力が高いといえそうです。
レッカー距離100km、ガス欠時の燃料代(10!まで)など、無料で利用できるロードサービスが充実しています。
拠点数は全国約9,500拠点となっており、24時間365日いつでも駆けつけてもらうことが可能です。
また、任意保険を扱う保険会社の中では大変珍しく、ペットホテル費用や交通費をサポートする「ペットケアサポート」も無料で利用することができます。
保険会社が扱うロードサービスとしては、トップレベルのサービス品質を誇るといえそうです。
「Z-TRUSTシステム」とは、チューリッヒが独自で提供する事故対応システムのことを指します。契約者ごとのデータを一元管理しているため、事故発生の連絡から保険金の支払い完了まで非常にスピーディーです。
チューリッヒ以外の保険会社では、担当者宛てに事故対応に関する電話を架けた際、担当者不在時は話が通じないことがありますが、チューリッヒの場合はそのような心配がありません。
また、対人賠償・対物賠償事故に限り、専任担当者制で示談交渉を代行してもらうことができます。
チューリッヒの事故対応の特徴を表にまとめました。
対応時間 | ・24時間365日、電話とGRコードより受付可能 ・初期対応は0時から20時まで実施(土日祝も対応可) ・9時~20時までに電話で事故受付をした場合、1時間以内に担当者から連絡がくる(土日祝も対応可) ※20時から24時は翌日に事故対応 ※20時から翌朝9時は翌営業日に担当者より連絡 ※平日16時以降、土日祝日は緊急ケアサポートデスクより連絡 ※示談交渉可能な賠償(対人・対物)事故が対象 |
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初期対応の内容 | ・相手の方への連絡 ・代車の手配 ・修理工場への連絡 ・医療機関への連絡 ・事故解決流れの説明 ・不明な点の相談 ※事故状況によって対応出来ないケースあり |
サポート体制 | ・損害サービス拠点:不明 ・指定修理工場:全国約390社1,360箇所以上 ・弁護士ネットワーク:全国100箇所以上 |
チューリッヒの事故対応の特徴としては、初期対応の受付時間が長いことが挙げられます。
土日祝日を含む9時から20時までに事故受付が完了している場合、1時間以内に担当者から連絡をもらうことが可能です。
また、チューリッヒでは「人身事故の専門担当」「物損事故の専門担当」といった具合に、それぞれの事故のスペシャリストが在籍しています。
事故の種類に合わせて専任担当者を割り当てているため、的確で迅速な示談交渉を期待することができます。
なお、今回リサーチを行った際、チューリッヒ損害保険の損害サービス拠点を探しましたが、信憑性の高いデータは見当たりませんでした。
6箇所、9箇所といった情報を見掛けましたが、公式WEBサイトでは明確な案内をしていません。
チューリッヒが提供しているロードサービスの内容は、以下の表のとおりです。
特徴 | ・24時間365日受付可能 ・拠点数は全国約9,500箇所 |
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レッカーサービス | ・無料けん引距離 チューリッヒ指定の最寄り修理工場まで:制限なし 自らが指定した修理工場、自宅まで:100kmまで |
修理後 搬送費用 |
距離制限なし、全額補償 |
修理後車両 引き取り費用 |
自ら車両を引き取る場合は、片道1名分の交通費全額サポート |
レンタカー費用 | 契約車両と同様、もしくはそれ以下のクラスの費用が24時間無料 |
宿泊費用 | 搭乗者全員分、全額サポート |
ペット宿泊費用 | 同伴のペットのホテル代、帰宅費用をサポート 同伴していないペットのペットシッター代、ホテル代の延長費用 1万円まで補償 |
帰宅費用 | 搭乗者全員分、全額サポート(距離制限なし) |
目的地までの 到着費用 |
搭乗者全員分、全額サポート(距離制限なし) |
キャンセル費用 | 搭乗者全員分、5万円までサポート |
現場での応急処置 | 応急作業の時間制限なし(無料対応) ・ガス欠時のガソリン給油作業 ・キー閉じ込み ・キー紛失時の解錠・キー作成 ・バッテリー上がり ・パンク時スペアタイヤ交換 ・各種オイル漏れ点検・補充 ・エンジン冷却水補充 ・各種点灯類のバルブ交換 ・ボルト増し締め ・サイドブレーキ解除 ・落輪引き上げ ・その他のトラブル対応 ※一部条件あり |
チューリッヒの場合、無料で利用できるロードサービスが多岐に亘ります。中でも注目したいのは、契約1年目から無料で利用することができるサービスが多い点です。
たとえば、「ガス欠時の燃料代」「オイル代」「バルブ代」「エンジン冷却水代」は、契約2年目以降から保険期間中1回に限り無料としている保険会社がほとんどですが、チューリッヒは契約1年目から無料となっています。
なおチューリッヒでは、事故の際にロードサービスを利用しても、翌年の等級に影響はありません。
チューリッヒが提供する事故対応の内容は以下のとおりです。
上記の中から2つをピックアップし、詳しく見ていくことにします。
GPS緊急通報サービスとは、チューリッヒへ事故報告を行う際に利用するスマホ限定サービスです。
保険証券または契約時に提供されるZステッカーにあるQRコードを用いて、事故発生時にチューリッヒの事故受付サービスセンターへ連絡をすることができます。
同時に現在地を知らせることもできるため、知らない土地で事故に遭遇した場合でも正確な位置を伝えることが可能です。
なお、チューリッヒの事故センターへの連絡は、電話またはメールで行います。
人身事故を起こし相手方が入院・死亡した場合、チューリッヒ提携企業の社員が保険契約者の自宅へ訪問し、初期サポートや事故の相談対応を行います。面談時間は午前9時から20時までとなっており、土日祝日の利用も可能です。
またチューリッヒでは、保険金請求書類の提出もサポートしているため、事故の慰謝料などの手続きをいち早く行うことができます。
要望を伝え、円満解決に向けて細かなアドバイスをもらうことも可能です。
チューリッヒが提供しているロードサービスの内容は、以下のとおりです。
上記の中から2つをピックアップし、詳しく見ていくことにします。
どの保険会社でも、現場での応急処置サービスを提供していますが、作業時間が30分までとなっているケースが多く、30分を越えた分は有料対応となります。
一方、チューリッヒの場合、応急処置サービスの時間制限を設けていません。そのため、余裕を持って作業をお任せすることが可能です。
また、公式WEBサイトで案内されているトラブル以外も、対処できる処置に関しては時間制限なく無料で対応しています。
レッカーサービスの利用が条件となりますが、同伴していたペットのホテル宿泊費用(1泊分)、交通費をサポートしてもらうことができます。ペットホテルまでの交通費もサポートが可能です。
また、自宅近隣のペットホテルやペットシッターにペットを預けおり、尚且つ延長料金が発生した際も、最大1万円までサポートしてもらうことができます。
ペットケアサービスを提供している保険会社は、チューリッヒを含めて数社程度しか存在しません。そのため、ペットを飼っている方に大変おすすめです。
3つのCS(顧客満足度)調査機関が発表した2017年のランキングを用いながら、チューリッヒの事故対応を分析していくことにしましょう。
J.Dパワーアジア・パシフィック・ジャパン 2017年 |
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・契約車満足度「ダイレクト部門」:5位 ・事故対応「ダイレクト部門」:1位(総合1位) ・新規加入者「ダイレクト部門」:7位 |
2015年・2016年の2年間、事故対応満足度で1位を獲得していたソニー損保を抑え、トップを獲得しています。チューリッヒの場合、2015年は11位、2016年は3位でした。
飛躍的に順位がアップした要因は、「事故対応担当者」「調査・認定結果」の評価が高まったことにあるようです。大手代理店を上回る事故対応力を備えている可能性が伺えます。
ただし、契約者満足度や新規加入者の順位はそれほど高くないため、チューリッヒへの加入を検討する際は、補償品質を総合的に判断しながら、他社と比較することになりそうです。
オリコン日本CS顧客満足度調査 2017年 |
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・総合:4位 ・加入、更新手続き3位 ・商品内容の充実度:4位 ・保険料:5位 ・事故対応:6位 ・調査、認定結果:7位 ・受取額、支払いスピード:2位 ・サポートサービス:5位 |
先ほどのJ.Dパワーとは打って変わり、事故対応は6位とそれほど順位は高くありません。しかし、再利用の意向があるユーザーは全体の82.48%を占めていることから、決してサービス品質が悪いわけではなさそうです。
CS(顧客満足度)調査機関によって、調査対象者の属性などに違いが見られるため、今回のように順位が大きく異なる場合は、他のランキングも参考にしながら総合的に判断することをおすすめします。
価格.com満足度ランキング 2017年 |
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・総合4位 ・保険料:3位 ・補償内容:3位 ・顧客対応:10位外 ・事故対応:8位 |
先に触れた2つのランキングとは異なり、事故対応は8位となっています。
とはいえ、価格.comのランキングの場合、代理店型の保険会社を高く評価する傾向にあることから、それほど気にする必要はなさそうです。
また、顧客対応は10位外となりましたが、この結果には少々疑問が残ります。
なぜなら、Webサポート、問い合わせ窓口サポートの国際基準となっている「HDI格付けベンチマーク」では、2017年度において三つ星評価をW受賞しているからです。
以上のことから、価格.comでの評価は低かったものの、チューリッヒの事故対応力は比較的高いと判断して問題ないといえます。
私は年間で57,230円の保険料を支払っていましたが、保険スクエアbang!という一括見積もりサイトを利用して、保険料を20,630円まで安くすることに成功しました。
保険スクエアbang!は、見積もり結果がブラウザ上に表示されるので、すぐに保険料を知りたい方にはかなり便利なサービスだと思います。
ちなみに、難しいことは一切していません。5分くらいで出来てしまいました。見積もりサービスと聞くと、資料が大量に送られてくるんじゃないの?電話などの勧誘やセールスがくるんじゃないの?と思われるかもしれませんが、そんなことは一切ありませんでした。