ソニー損保は、ダイレクト型自動車保険の中でトップクラスの実績を誇る企業です。顧客へのサービス対応力が高い保険会社として知られていますが、実際のところはどうなのでしょうか。
また、事故対応の品質に関しても気になるところです。そこで今回は、ソニー損保の事故対応を客観的に分析しながら、事故対応の特徴、注目ポイント、ロードサービスの概要など詳しく解説します。
ソニー損保は、1998年に設立されたソニーグループの保険会社です。「保険料は走る分だけ」のキャッチコピーで広く認知されました。
ダイレクト型の保険会社に限らず、自動車保険を扱う保険会社の中で顧客満足度が高い傾向にあります。
国際的な顧客満足度調査機関「J.D.パワー アジア・パシフィック・ジャパン」の調査では、2015年・2016年に総合ランキングで1位を獲得しました。
そのため、3メガ損保(東京海上ホールディングス、MS&ADホールディングス、損保ジャパン日本興亜ホールディングス)に引けを取らない補償品質を提供しているといえそうです。
ソニー損保の評価が高い一番の理由は、応対品質の高さにあります。顧客第一主義を掲げる保険会社であり、同系列のソニー生命の信頼度が高いことからも、若年層を中心に加入者は増加傾向にあるようです。
他のダイレクト型自動車保険と比較すると、保険料はやや高めに設定されていますが、応対品質、補償品質、事故対応を重視する方は、候補の1つに挙げておきたいダイレクト型の保険会社です。
この項では、ソニー損保の事故対応の注目ポイントを3つご紹介します。
ソニー損保では、「即日安心365」サービスを提供しています。平日・土日祝日に関係なく、0時から20時までに事故受付が完了した場合、初期対応が実施されます。ただし、20時から24時の事故受付分は翌日対応です。
ソニー損保が提示する適用条件は、示談交渉が可能な賠償事故(対人・対物)となっています。もらい事故は対象外です。
また、平日9時から17時までに電話で事故受付が完了すると、1時間以内に専任担当者が決まり連絡をもらうことができます。
いちはやく事故現場に駆けつけてくれる「セコム事故現場かけつけサービス」を提供しています。
24時間365日対応可能で、緊急発信拠点数は全国約2,800箇所(2017年3月現在)あるため、事故現場での手厚いサポートを希望する方に最適です。
「ソニー損保に加入したいけれど、ダイレクト型の任意保険は事故発生時の対応に不安がある」「事故を起こしたら、担当者に駆けつけてもらいたい」という方は、利用を検討しましょう。
24時間365日、JAFに引けを取らないロードサービスを提供しています。車へのサポート、人へのサポートともに、サービス内容が充実しています。
他社ではあまり取扱っていない、事故現場から目的地や自宅までの交通費・宿泊費(支払い金額上限なし)のサポートが魅力です。
ソニー損保の事故対応の特徴を表にまとめました。
対応時間 | ・24時間365日、電話とアプリで受付可能 ・初期対応は0時から20時まで実施(土日祝も対応可) ※対人・対物事故に適用される ・平日9時~17時までに事故受付をした場合、1時間以内に専任担当者が決まり連絡がくる |
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初期対応の内容 | ・相手の方への連絡 ・病院への連絡 ・修理工場への連絡 ・代車手配 など |
サポート体制 | ・損害サービス拠点:25箇所 ・弁護士ネット:約200箇所 ・提携修理工場ネット:約420箇所 ※2017年5月現在 ・損害サービススタッフ:約590名 (2017年8月1日現在) |
ソニー損保の場合、事故対応時の初期対応時間が長い点が魅力です。20時から24時の事故受付完了分は、翌日対応となってしまいますが、平日・土日祝日関係なく0時から20時まで対応が可能な保険会社は、それほど多くありません。
ソニー損保の事故対応拠点は25箇所と少なめですが、近年のソニー損保の事故対応力は高く評価されているため、気にする必要はなさそうです。
続いてソニー損保が提供している、ロードサービスの内容を見ていくことにしましょう。
特徴 | ・24時間365日受付可能 ・拠点数は全国約9,000箇所 |
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レッカーサービス | ・無料けん引距離 ソニー損保指定の最寄り修理工場まで:制限なし 自らが指定した修理工場、自宅まで:50kmまで ※保険始期日が2017年7月以降の契約は150kmまで無料 |
現場での応急処置 | ・バッテリー上がり(※1) ・パンク時のスペアタイヤ交換 ・カギ開け ・ガス欠(※2) ・各種オイル漏れ点検、補充など(※3) ・冷却水(不凍液の補充 ※3) ・各種灯火類のバルブ交換 ・その他、30分までの応急作業 ※1 保険開始日が2017年7月以降の契約は、保険期間中1回のみ ※2 ガソリン代は自己負担。契約2年目以降は10リットルまで無料 (保険期間中1回のみ) ※3 オイル、冷却水代、バルブ代は自己負担 |
搬送サポート | 事故、故障が原因で修理工場にて修理した場合、修理後の車を自宅まで無料搬送 ※搬送距離の制限なし。 自身で引き取る場合は、修理工場までの片道1名分の交通費を1万円まで補助 |
脱輪・落輪の引上げ | レッカー車で対応できる脱輪、落輪はタイヤ1本分まで無料 |
帰宅費用サポート | 事故で自力走行不能となった場合、現場から自宅までの交通費をサポート ※支払い金額上限なし、車検証記載の定員人数が限度、自宅からの距離による利用制限なし |
目的地到着費用サポート | 事故で自力走行不能となり、帰宅せず目的地への移動を希望する場合、交通費をサポート ※支払い金額上限なし、車検証記載の定員人数が限度、自宅からの距離による利用制限なし |
トラブル後の レンタカー費用サポート |
事故で自力走行不能となった場合、24時間までのレンタカー費用の基本料金をサポート。 現場からレンタカー営業所までの交通費、営業所から自宅までの交通費も含む (契約車両と同等、それ以下のクラス) ※乗り捨て料も含む、返却は自宅近くの営業所でも可能、自宅からの距離制限なし |
宿泊費用サポート | 事故で自力走行不能となり、帰宅せず目的地への移動が困難な場合、最寄りのホテル1泊分の宿泊費用をサポート ※支払い金額上限なし、車検証記載の定員人数が限度、自宅からの距離による利用制限なし |
ソニー損保のロードサービスで注目したいのは、「帰宅費用サポート」「目的地到着費用サポート」「トラブル後のレンタカー費用サポート」「宿泊費用サポート」です。
サービスの対象となる定員数、交通機関や宿泊施設のグレード、レンタカーのグレードに制限は設けられていますが、距離数や費用に制限は設けられていません。
他の保険会社の場合、1名あたり1万円までなど制限があるため、その点が他社と一線を画しているといえます。
なお、ソニー損保では、事故でロードサービスを利用しても等級に影響はありません。
ソニー損保が提供する事故対応の内容は以下のとおりです。
上記の中から3つをピックアップし、詳しく見ていくことにします。
事故解決サービスの品質向上のため、ソニー損保では示談交渉業務を外部に委託していません。1つの事故案件に対して、1名の専任担当者、サポートチームがフォローしてくれます。
また、ソニー損保のサポートチームの中には、事故調査員、車両鑑定人、弁護士、メディカル・アドバイサーなどが含まれるため、円滑に示談交渉を進めることが可能です。
事故解決までの流れ・現在の進捗状況・事故報告は、電話のほかネットからいつでも閲覧できます。ソニー損保の事故対応の電話番号が分からない場合でも、スマホのアプリから連絡することが可能です。
インフォームド・コンセントとは、医療現場で使われている用語です。患者の合意を得ながら治療を進めていく方法のことを指しており、ソニー損保では事故対応の際にインフォームド・コンセント方式を採用しています。
たとえば、事故で慰謝料を請求する場合など、解決方法が多岐に亘る場合は、希望を伝えることで納得のいく対応方針を選ぶことが可能です。
ソニー損保は、苦情対応マネジメントシステムの国際規格「ISO10002」への適合を宣言しています。「ISO10002」とは、顧客満足に関連する国際規格のことです。
ようするに、顧客満足度の向上、業務品質改善に力を入れているともいえます。
その取り組みの一環として、ソニー損保の専任担当者に相談しづらい話、または「対応が悪い」などのクレームは、上席である責任者に相談することが可能です。
ソニー損保が提供しているロードサービスに内容は、以下のとおりです。
※1 保険始期日が2017年7月以降は150kmまで無料
上記の中から2つをピックアップし、詳しく見ていくことにします。
ソニー損保では、契約1年目の際、次の費用が自己負担となっています。「ガス欠時のガソリン代」「エンジンオイル代」「冷却水(不凍液)代」「バルブ代」。
しかし契約2年目になると、保険期間中1回に限り上記4つの費用は無料です。ただし、ガス欠時のガソリン代以外は、保険始期日が2018年6月30日までの契約に限定されます。
「S・mile(スマイル)工房」とは、ソニー損保の提携修理工場のことです。主に6つのメリットがあり、サービス内容が大変充実しています。
車種の指定ができない他、混雑状況によって待ち時間が発生する可能性はありますが、修理期間中の代車代は無料となっています。
特別割引で車の修理を行うことができます。
S・mile(スマイル)工房で修理をした後に不具合が生じた場合、修理を行った工場が不具合への対応を保証してくれます。
ただし、自然消耗等を除く他、その車を所有している期間中に限り有効です。
自力走行が可能な場合、工場スタッフが自宅まで車を引き取りに来てくれます。
修理等が終わった場合、工場スタッフが自宅まで車を届けてくれます。
修理後の車を洗車してもらうことができます。
「J.Dパワーアジア・パシフィック・ジャパン」「オリコン日本CS顧客満足度調査」「価格.com」が発表した、2017年事故対応ランキングを用いながら、ソニー損保の事故対応を分析してみました。
J.Dパワーアジア・パシフィック・ジャパン 2017年 |
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・契約車満足度「ダイレクト部門」:1位 ・事故対応満足度「ダイレクト部門」:2位(総合3位) ・新規加入者満足度「ダイレクト部門」:6位 |
国際的な顧客満足度調査機関であるJ.Dパワーのランキング結果は、上記のとおりとなりました。契約者満足度については、堂々の1位を獲得しています。
「契約内容・契約手続き」「保険証券」「顧客対応」「事故対応・保険金支払」で高く評価されています。
気になる事故対応満足度ですが、ダイレクト部門では2位、総合は3位でした。2015年・2016年の2年間、総合1位を獲得しているため、やや評価が下がっている点がネックです。
オリコン日本CS顧客満足度調査 2017年 |
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・総合:3位 ・加入、更新手続き:2位 ・商品内容の充実度:2位 ・保険料:7位 ・事故対応:3位 ・調査、認定結果:6位 ・受取額、支払いスピード:6位 ・サポートサービス:1位 |
J.Dパワーのランキング結果と、ほぼ同じ順位となりました。事故対応は3位と平均的な結果です。
ただし、サポートサービスで1位を獲得しているため、事故の際は十分なサポートが期待できるといえます。
また、上記に記載しませんでしたが、年代別のランキングを確認したところ、「10代~20代」で1位、30代から50代で3位を獲得していました。
どちらかというと、若い世代から高く評価されている保険会社であることが分かります。
価格.com満足度ランキング 2017年 |
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・総合:3位 ・保険料:5位 ・補償内容:2位 ・顧客対応:1位 ・事故対応:4位 |
事故対応のランクが4位と低めですが、顧客対応では1位を獲得しています。この結果は、先ほどのオリコンと共通しているため、事故の際は手厚いサポートが期待できそうです。
また総合の順位は、J.Dパワー、オリコンと同様に3位となっていることからも、事故対応だけに限らず、全体を通して安心してお任せできる保険会社であることが分かります。
私は年間で57,230円の保険料を支払っていましたが、保険スクエアbang!という一括見積もりサイトを利用して、保険料を20,630円まで安くすることに成功しました。
保険スクエアbang!は、見積もり結果がブラウザ上に表示されるので、すぐに保険料を知りたい方にはかなり便利なサービスだと思います。
ちなみに、難しいことは一切していません。5分くらいで出来てしまいました。見積もりサービスと聞くと、資料が大量に送られてくるんじゃないの?電話などの勧誘やセールスがくるんじゃないの?と思われるかもしれませんが、そんなことは一切ありませんでした。