保険料の安さに定評があるアクサダイレクトは、1990年代から日本で自動車保険を提供している老舗の損保会社です。
コストパフォーマンスに優れた補償内容は、保険料節約を重視するユーザーから高く評価されています。
しかしその一方で、事故対応などに関する不満の声が数多く上がっているため、加入前は十分なリサーチが必要となりそうです。
そこで今回は、アクサダイレクトの口コミ・評判を中心に取り上げながら、総合的な顧客満足度をご紹介していきます。
アクサダイレクトは、チューリッヒなどと同じ外資系損保会社の1つです。拠点はフランスにあり、ヨーロッパ諸国、東南アジア、南北アメリカ、アフリカなど、世界60カ国以上で保険事業を展開しています。
アクサダイレクトの一番の特徴は、「リスク細分型」の自動車保険を提供している点です。
リスク細分型とは、年齢、車種・型式、運転者の範囲、等級、走行距離などによって、保険料が変動するタイプの自動車保険のことを指します。
今でこそ「リスク細分型」の自動車保険は珍しくありませんが、アクサダイレクトが日本で事業展開をはじめた1990年代後半ごろは大変珍しく、注目を集めました。
また、「リスク細分型」の自動車保険は、補償内容をニーズに合わせながら最小限に抑えることができるというメリットがあります。
基本補償はあらかじめ決まっていますが、車の使い方に合わせてオプション(その他の補償)を追加できる仕組みとなっているため、保険料を重視したい方、補償内容を重視したい方に最適です。
上記の内容を踏まえた上で1つ注意したいのは、事故対応力や顧客対応はあまり得意ではないことだといえます。公式WEBサイト上では充実ぶりをアピールしていますが、口コミでの評価はいまひとつです。
2015年頃から事故対応の評価は高まりつつあるものの、全体的な評価が高まるまでには少々時間が掛るかもしれません。
アクサダイレクトの注目ポイントは、以下の3つです。
アクサダイレクトは、損害サービス部門の各スタッフがチームとなって事故対応にあたります。2016年度の事故対応実績は「年間100,641件」ですので、安定した事故対応が期待できそうです。
また、必要に応じて土日祝日・昼夜に関係なく迅速な初期対応を実施するため、事故当日から手厚いサポートを受けることができます。
訪問による対面相談、重傷事故急行面談サービスなど、事故の際の不安をサポートする仕組みが導入されている点も見逃せません。
アクサダイレクトでは、24時間365日対応可能な無料ロードサービスを提供しています。拠点数は全国9,937箇所(2016年12月末日現在)あるため、自宅から離れた場所で事故・故障があっても安心です。
また、無料対応となるロードサービスの内容が充実しており、宿泊・帰宅費用が補償される他、ペットの宿泊費も補償対象に含まれています。
ペットの宿泊費に関しては取扱っている保険会社が限られるため、ペットを連れて外出する機会が多い方は必見です。
その他、車検割引サービス、メッセージサービス(家族や旅行会社などへ代理として連絡してもらえるサービス)、ガラス交換業者紹介サービス、自宅玄関のカギ開けサービスなど、自動車保険のロードサービスとしては珍しい内容も含まれています。
年間走行距離、ゴールド免許割引など、契約の条件や車の使い方に合わせた保険料設定が魅力です。
また、保険料の一括払い・分割払い問わず、最大1万円のインターネット割引が適用されるため、更に保険料を抑えることができます。
なお、アクサダイレクトの場合、リスク細分型の保険設計となるため、補償内容や適用条件をライフスタイル・ニーズに合わせてカスタマイズすることが可能です。
公式WEBサイト上で公開されている「保険料が決まる要素」をチェックしながら、納得のいく保険料が実現しやすいといえます。
ただし1つ押さえておきたいのは、補償を充実させたり契約内容を変更すると、それなりの保険料になってしまうことです。
また、リスク細分型の自動車保険は、優良ドライバーに適しているものの、事故リスクが高いドライバーには不向きな側面があります。
ここでいう事故リスクとは、自らが事故を起こして保険を使った場合に限らず、事故率が高い地域に住んでいたり、年間走行距離が長かったり、事故率が高い18歳から25歳までのドライバーなどが含まれます。
そのため、契約の際は必ず他社の見積もり内容と比較し、その上でアクサダイレクトの保険料が安いようであれば加入を検討してください。
ネット上で公開されていた、アクサダイレクトの良い口コミ・悪い口コミを以下にまとめました。
アクサダイレクトの口コミは、両極端な内容が目立ちました。まず、良い口コミで最も多かったのは「保険料が安い」「補償内容がシンプルで初心者にも分かりやすい」「保険料と補償内容のバランスが良い」の3つです。
アクサダイレクトは、保険料の安さをウリにしている保険会社であり、その取り組みがそのまま口コミに反映されているといえます。
一方、悪い口コミをリサーチしたところ、相反する声が多数上がっていることが分かりました。
たとえば、「更新したら保険料が大幅にアップした」「居住地域が変わったときに保険料が高くなった」「補償内容の質が高くない」といった内容です。
アクサダイレクトは、リスク細分型の自動車保険であるため、契約内容が変わると保険料が急に高くなることがあります。つまり、誰にとっても必ず保険料が安くなる自動車保険ではないのです。
また、事故対応や電話対応を高く評価する声は少なく、どちらかというと批判的な口コミが目立ちました。
そのため、全体をとおして応対品質はあまり高くはないといえそうです。
同じ見積もり条件で14社の自動車保険料を算出し、独自でランキングを作成しました。
アクサダイレクトの保険料は、他社と比較するとどのくらい安いのでしょうか。まずは以下の表をご覧ください。
試算条件 | ||
---|---|---|
被保険者の設定 | 年齢 |
41歳 |
ノンフリート等級 |
11等級 |
|
運転者年齢条件 |
35歳以上補償 |
|
車 |
トヨタ ノア 初度登録年月 平成17年12月 |
|
免許の色 |
ブルー |
|
使用目的 |
日常生活・レジャー |
|
年間走行距離 |
3,000km~5,000km |
|
基本補償設定 | 対人賠償 |
無制限 |
対物賠償 |
無制限 |
|
人身傷害 |
3,000万円 |
|
搭乗者傷害 |
0円 |
|
車両保険 |
なし |
|
特約 | 家族限定特約 |
上記の見積もり結果をもとに14社の保険料を算出した結果、以下のとおりとなりました。ランキング形式で表にまとめています。
順位 | 保険会社名 | 年間自動車保険料 |
---|---|---|
1 | SBI損保 |
23,570円 |
2 | 三井ダイレクト損保 |
25,470円 |
3 | アクサダイレクト |
25,930円 |
4 | チューリッヒ |
26,365円 |
5 | ソニー損保 |
27,980円 |
6 | イーデザイン損保 |
28,320円 |
7 | セゾン自動車火災保険(おとなの自動車保険) |
28,390円 |
8 | セコム損保 |
33,040円 |
9 | そんぽ24 |
34,370円 |
10 | 朝日火災 |
39,870円 |
11 | 損保ジャパン日本興亜 |
43,240円 |
12 | 三井住友海上 |
45,570円 |
13 | あいおいニッセイ同和 |
45,830円 |
14 | 東京海上日動 |
48,300円 |
アクサダイレクトは、14社中3位となりました。2位の三井ダイレクト損保との差は460円しかないため、補償内容を最低限にした場合は保険料が安いといえそうです。
補償内容を充実させた場合、上記の保険料よりも大幅にアップする可能性があるため、その点は注意しましょう。
また、代理店型保険会社の保険料と比較した場合ですが、約2万円近く保険料が異なることが分かります。
そのため、今まで代理店型の自動車保険に加入しており、補償内容を多少削ってでも保険料を抑えたい方は、アクサダイレクトへの乗り換えを検討しましょう。
ただし、補償の品質に関しては、代理店型自動車保険の方が充実しているケースが少なくありません。
その点も踏まえた上で、保険料の安さだけで自動車保険を選択するのではなく、あくまでも補償内容がニーズに合っているか重視した上で、加入先を決めてください。
2016年・2017年度に発表された、アクサダイレクトのランキング結果をご紹介します。まずは、以下の表をご覧ください。
ランキングの種類 | 順位 |
---|---|
J.D.パワー「2016年 日本自動車保険事故対応満足度調査」 | 7位 |
価格コム「自動車保険 満足度ランキング(2017年)」 | 10位 |
オリコン「事故対応 満足度ランキング」 | 10位圏外 |
楽天「総合満足度ランキング」 | 6位圏外 |
goo「事故対応で選ぶ!自動車保険の顧客満足度ランキング」 | 5位圏外 |
保険スクエアbang「総合満足度ランキング」 | 5位圏外 |
ご覧の通り、ランキング各社の評価は低いことが分かります。もっとも評価が高かったのは、「J.Dパワー」の7位でした。
特に評価が低かったのは、「事故対応満足度」です。ランキング圏外となっているケースが多く、不安の残る結果ばかりが目立ちます。
ただし、過去のランキング結果もリサーチしたところ、意外なことが分かりました。
まず、「J.Dパワー」の事故対応満足度調査に関しては、2015年16位、2016年14位、2017年9位といったように、年々ランクアップしています。
また、価格コムの満足度ランキングについては、2015年3位、2016年6位、2017年10位と下降気味です。
上記の内容は、あくまでもひとつの事例として参考にする必要はありますが、CS(顧客満足度)調査の権威「J.Dパワー」の評価が上がっているということは、事故対応に関しては改善されつつあると考えることができます。
一方、価格コムの総合ランキングでは年々順位を落としているものの、口コミによる評判があまり良くなかった事故対応の評価が上がれば、アクサダイレクトの全体的な評価は上がる可能性があります。
このように、一時的な評価、一部のランキングの評価だけで判断するのではなく、できるだけ多くの情報を参考にしながら、アクサダイレクトと他の自動車保険を比較するようにしましょう。
私は年間で57,230円の保険料を支払っていましたが、保険スクエアbang!という一括見積もりサイトを利用して、保険料を20,630円まで安くすることに成功しました。
保険スクエアbang!は、見積もり結果がブラウザ上に表示されるので、すぐに保険料を知りたい方にはかなり便利なサービスだと思います。
ちなみに、難しいことは一切していません。5分くらいで出来てしまいました。見積もりサービスと聞くと、資料が大量に送られてくるんじゃないの?電話などの勧誘やセールスがくるんじゃないの?と思われるかもしれませんが、そんなことは一切ありませんでした。